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 では、どんな対策をすればよいか。

 個人なら、Windowsのパソコンに標準搭載されているウイルス対策ソフト「Windowsセキュリティ」を有効にしてください。また重要なデータは、1週間や1か月に一度とか定期的にバックアップをUSBなどにとっておきましょう。

 そして、対策の基本は、個人でも企業でもアップデートです。すべてのソフトウェアには脆弱性があり、日々発見され、修正プログラムが配布されているので、パソコンやスマホのOSやアプリ、基本ソフトは自動的にアップデートする設定にしておくといいですね。

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「たった二つだけ」守るべきパスワードのルール

 また、パスワード管理にも気をつけましょう。パスワードに関するルールは単純でたった二つ。

 一つは、使い回さないこと。大変ですが、パスワードはすべて別のものにしましょう。攻撃者は入手したIDとパスワードのリストを用いて、他のサイトでもログインしようとしますから。

©GYRO_PHOTOGRAPHY/イメージマート

 二つめは、定期的に変更する必要はないので、一文字でも長くすること。覚えようとするから短く単純なものにしてしまいがちなので、自分すら覚えられないものにして、「ワンパスワード」などの管理ソフトを使ったり、Google ChromeやSafariなどインターネットブラウザに覚えてもらえばいい。不安なら紙に書いたり、Excelのファイルに記入して、さらにパスワードをかけたりしましょう。

 個人なら、お金をかけなくても、普段の心がけで十分対策ができます。一方、企業の場合は規模にかかわらず、事業継続のためにも、セキュリティ対策のために投資をしなければならない時代になっているのです。

◆このコラムは、政治、経済からスポーツや芸能まで、世の中の事象を幅広く網羅した『文藝春秋オピニオン 2025年の論点100』に掲載されています。