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石破さんの顔は真っ黒。もう大好きですね(笑)。

――さて“石破ごひいき問題”だが、週刊文春(2004年1月1・8日号)にこう書いている。

≪石破防衛庁長官も私の「ごひいき」である。長官のお顔は実に面白く、見ていて飽きない。(中略)じっと相手の言葉に聞き入るさまは、浄瑠璃人形のようにも見え、また一心に集中して主人の命令を待っている賢い大型犬を連想してしまうこともある≫(文春文庫『わが孫育て』より)

響子 顔が面白いから、好きなんです、母は。石破さんが選挙期間中に日焼けして、尋常ならざる黒さになったことがありましたよね(13年7月・参議院議員選挙)。もう焦げたみたいに黒くて話題になっていたけど、母も「何、この黒さ?」って喜んで見てました。

桃子 「犬のように聞く」というのは、おばあちゃんの好きな表現?

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石破茂首相 ©文藝春秋

響子 賢い犬なんだよね、アホでなく。飼い主の目をまっすぐ見て考えているのがいいんだよ。しかも石破さんは外見に構わない感じだから、そこもいい。男のオシャレは嫌いだから。紅緑(佐藤さんの父、作家)譲りですね。紅緑は書生が顔にクリームを塗ったと知って、その書生を殴ったっていうんですから。

桃子 保湿ぐらいさせてあげても(笑)。

響子 男が見かけを気にしてどうするって、母はしょっちゅう言ってました。眉毛を整えた野球選手とかも嫌いで。石破さんはクリームも塗らず、髪は七三だか二八だかで分けて、顔は真っ黒。もう大好きですね(笑)。

佐藤愛子とサトウハチロー ©文藝春秋

小沢一郎さんの顔は好きじゃないよね。

桃子 小沢一郎さんも構ってなさそうだけど、ああいう顔は好きじゃないよね。

響子 小ずるい感じが出てるじゃない、顔に。人の話を聞いていても、さて自分はどうするかと考えている感じ。

桃子 一生懸命聞いてるようで、自分のことを考えている。その感じが嫌なんだろうね。

――前出の週刊文春では小沢氏にも触れている。〈(民主党)代表代行になったと新聞に出ていた。代行? どんな役目なのかよくわからない(後略)〉。この温度の低さに比べ、石破論は熱い。〈テレビ朝日のサンデープロジェクトはいつも片づけものをしたり、煮物をしながら聞いているのだが、石破と聞くとテレビの前に走って行ってしまう〉の後もまだ続く。