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「保険金目当てでは?」検察側に問われた被告は…

 希美さんの死後、丸山被告はこの多額の借金の返済に着手。10月20日の被告人質問では、検察側から保険金を当てにした返済計画だったのではと問われた。

――事件後になってから返済を始めたのはどうしてか?

「1つには、希美がそれを望んでいたということでもありますし、1つには、私は家計の状況を把握していなかったんですが、希美が預金を貯めていてくれたので、これなら返せるなと思いました。ただ借金をそのままにしておくわけにもいかないだろうと」

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丸山大輔被告と妻の希美さん(NHK NEWS WEBより)

――希美さんの両親への、返済の原資は?

「お金に色はつけられないということではありますが、私の中では、私の報酬の中で返済していたという認識ではあります」

――希美さんは生命保険に加入していましたか?

「いました」

――生命保険金は受け取っていますか?

「受け取っています」

――どこから、いくらくらい受け取っていましたか?

「どこからかはちょっと名前が出てこないですけども、450万円くらいだったと思います」

――他にも受け取ったものはありますか?

「葬式の香典くらいですかね」

事件現場となってしまった丸山被告の酒造 ©文藝春秋

――JA共済からお金を受け取っているのでは?

「ああ、そうか。それは希美の積立ですね。希美が亡くなったことで受け取ったお金という認識ではなかったです」

――いくらくらい受け取った?

「1000万ですね。他の預金も、相続として受け取っています」

――総額はどれくらいですか?

「預金は1000万くらいがありました」

――生命保険以外で、約2000万円を受け取った?

「そうですね」

――それらのお金が入ったから(妻の両親への)返済ができたわけではないんですか?

「私の認識ではそうではないですが、返済できる余裕があるという認識には繋がっていますので、全く関係がないとは言えないです」

事件の鍵となる“女性トラブル”

 希美さんの覚書に書かれていた苦悩は、借金だけに留まらない。2016年9月の覚書には、被告の女性トラブルについて、希美さんが不倫現場を「目撃」していたことが詳細に綴られていた。

〈視察後に帰る予定が懇親会ができたから明日朝に帰ると言われてうそだとすぐに分かりました。電車で長野へ。(中略)部屋から出てきた2人。隠れたものの怒りは頂点に。後ろからどついたら今までに聞いたことのないような驚いた声を出しましたね。今まではなにを聞いても知らぬ存ぜぬ認めさえしなければなんとかなるという甘さがあったから現場を押さえるしかなかった。つらい現実をつきつけられた。〉