「私の対応がまずかったと思っていますよ」
「文春オンライン」編集部が米倉氏を電話で直撃取材したところ、会見時とはうってかわって腰の低い対応だった。
――記者会見での司会ぶりが話題になっているが、いま振り返ってみてどうか。
「それは私の対応がまずかったと思っていますよ」
――結果的に「日大ブランド」に影響があったと思うが。
「それは……(苦笑)。下げてしまったことは大変申し訳なく思っています」
――今後もアメフト部の問題、広報対応に関わるのか。
「こういうメディアの個別の対応には関わっていますけどね。司会は『もうするな』と言われていますから、しばらくしないと」
――それは、どなたから?
「そんなオーバーな話ではなくて、あれだけ失敗したので、しばらく自重するしかないかなというだけですね。さらにやれとは言われないだろうし」
――田中理事長から、アメフト部に関して対応を指示されたことはあるのか。
「全然ありませんね。理事長が出てくる話じゃないんで。つまり学長をトップにした教育関係、部活動の問題です」
――広報部の中でも、米倉さんは田中理事長周りのことを担当していると聞いている。
「そういうことはまったくありません。そんな細かい担当、すごい組織なら別だけど、お問い合わせがあれば何でも対応するというだけです」
――日本大学に職員として入ったのは、もともとは田中理事長の紹介?
「全然関係ないですね、まったく。もともとうちの広報には、共同とか読売とか産経とか、いろんな新聞社のOBが定年後の仕事として入っているんですよ。その中の一環みたいなものですね。手伝ってくれと言われて。すごい特別な関係だと言われているようですけど、そういうのは迷惑です」
「監督の役割は選手を守ること」
前出の日大理事会関係者が嘆息する。
「一連のアメフト部問題は、みんなが自分の責任を下に押し付けて、ここまでひどくなった。本来、監督の役割は選手を守ることですから。そういう意味では、米倉氏も矢面に立った被害者の一人なのかもしれません」
司会者の叫びもむなしく地に堕ちた日大ブランド――。再建への道のりは険しい。