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普通の子どもとしてお育てに

 眞子さんの公務を見てみると、「みどりの感謝祭」式典への単独でのご臨席や秋篠宮との広島ご訪問といったお出ましは9回、ご進講を含めた接見は11回にのぼる。一方の愛子さまは、上皇上皇后の卒寿奉祝音楽会のようなお身内の催しはあるものの、対外的な公務は4回。ご進講も、天皇ご夫妻に同席された3回きり。つまり、眞子さんの約3分の1しか公務をされていないのだ。

 象徴天皇制を研究する名古屋大学大学院准教授の河西秀哉氏が解説する。

「これまでの内親王は、就職しても結婚までのつなぎの仕事で、むしろ皇族として目立つ公務を一生懸命なさる方が多かった。対して愛子さまは、日赤の仕事がメイン。日赤は雅子さまが名誉総裁を務めておられることもあり、愛子さまには“お母さまを支えたい”という思いもおありなのでは。また、宮家の長女だった眞子さんと天皇家の愛子さまではフットワークの軽さが違うので、一つひとつの行事に対して出席を慎重に検討されるのは仕方ないこと。ただ、国立公文書館の訪問がご趣味の範囲であると受けとめられる可能性や、公務の少なさに物足りなさを感じる人がいるのもわかります」

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 愛子さまの公務の少なさは、ご両親の方針も大きく影響しているという。宮内庁幹部が語る。

「秋篠宮家は皇族としての活動を重視され、早いうちからお子さま方をご夫妻の公務に同行させてこられた。対して、天皇ご夫妻は愛子さまを“普通の子ども”としてお育てになりました。そうして愛子さまは、アイドルやJ-POPに親しんだり、インスタの投稿を楽しまれるなど、伸び伸びと成長されました。いまも天皇ご夫妻は、愛子さまがご興味を持たれたことには背中を押されますが、一方で『皇族として公務をさせたい』とは一切考えておられないのです」

ここでも「母娘シンクロ」が

 雅子さまはこれまで、出席の必要を感じない公務は毅然と断ってこられたとされる。

「愛子さまも女子高等科時代、数学の試験を受けないことがあった。これも『必要ない』というお考えからでした。自分にとって必要のないものには行かないというご姿勢は、雅子さま譲り。ここでも『母娘シンクロ』が見られます」(同前)

 だが、こうした状況には、かつての“悪夢”がちらついて見える。

「13年、雅子さまが国王の即位式のためオランダを訪問された直後に東日本大震災の被災地訪問を延期され、“公務を選り好みしている”との批判にさらされたことがありました。公務の回数が少なく、ご興味がある分野にしかお出ましにならない愛子さまも、かつてのようなバッシングがいつ起こってもおかしくありません」(同前)

 晴れやかな笑顔で国民を癒してこられた愛子さま。その笑顔で悪夢の再来を振り払われることを祈りたい。