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「証拠を隠せば殺人罪を逃れられるのか」
だが、これに拒否反応を示したのが裁判員たちだった。美麗の姉による「死体を隠し、証拠を隠せば殺人罪を逃れられるのか」という意見陳述が共感を呼び、関口は求刑12年を超える懲役13年を言い渡された。
「被害者を死亡させた後の行動は、傷害致死としても悪質だ。被害者が暴行によって、短時間で死亡したのは明らかであり、何ら救命措置を取ることもなく、洗剤を準備して直ちに遺体解体を行うなど、パニック状態に陥っていたとは到底考えられない。元警察官による残忍な犯行は、社会に与えた影響も軽視できない」
この事件は韓国でも大々的に報道され、「被告人に死刑を!」というデモまで行われたが、その願いが叶うことはなかった。関口は具体的な殺害方法については、一切口をつぐんだまま獄中へと逃げ切ったのである。