川上は34歳の時にも篠山からの「当時は掲載できなかった未発表の写真を公開したい、そして34歳になった川上のヌードも撮りたい」というオファーに応えて、写真集「MAIKO KAWAKAMI」を撮影している。17歳時の撮影は川上にとっていい記憶だったということかもしれない。

写真集「MAIKO KAWAKAMI」

寺田農のエスコートによって性に目覚め、快感がエスカレート

 以降もNHK連続テレビ小説『おしん』(83年)などに出演して着実にキャリアを積んでいったが、転機となったのが22歳で主演した映画『うれしはずかし物語』(88年)だった。

 ジョージ秋山原作、東陽一監督のこの作品で、川上は惜しげもなく豊満な肉体とバストトップを披露している。

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 川上の役はボクサーの恋人と付き合う一方でいわゆる“パパ”とも愛人関係にあるギャルで、2024年に他界した寺田農と月15万円で愛人契約を交わしている。

 処女だった川上が、寺田のエスコートによって性に目覚め、次第に快感がエスカレートしていく様は見事だ。

「うれしはずかし物語」

 特に、乳房をもみしだかれながら、20歳以上年上の男を受け入れる迫真の演技は鬼気迫るものがある。この頃から川上は実年齢よりははるかに落ち着いて見え、女優として肝がすわっていた印象を受ける。

 川上の人生が大きく動いたのは30歳の年だった。まず親交があった志村けんの深夜番組『Shimura X』にレギュラー出演してコントに挑戦したことが川上のキャリアを大きく広げることに。

大胆な水着姿を披露したことも インスタグラムより

 当時川上は、1学年上で後に32歳で急逝した女優の可愛かずみと親友で、同じマンションに住んでいた。志村は2人と仲が良く、川上や可愛の部屋で3人で朝まで話すことも少なくなかったという。

 後年、川上と志村が同じマンションに住んでいた時期があり2人の関係が噂になったこともあったが、川上はこれを完全否定している。