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それは薬物の本当の怖さを知らないからだ。たしかに覚せい剤を使用して逮捕された芸能人を見ても、誰も死んでいないし、社会復帰を果たしている著名人もいるので、「なんとかなる」と考えているのかもしれない。
奇行が何度もニュースになっている大物歌手A
とくに「あぶり」は注射と違って針のあとが残らないし、効き方もゆるいので、若者を中心に蔓延しているようだ。アルミホイルに覚せい剤の結晶を載せて下からあぶり、ガラス製の筒などで煙を吸うのである。
禁断症状もほとんど出ず、音楽も気持ちよく聞こえるので、クラブなどでも使われる。もちろん健康被害は注射と変わらない。
一度ハマってしまえば、使用量はどんどん増える。密売人たちは最初の数回は低価格で売り、「常習者」にしてカネを取り続けるのである。
常習者になって精神を病んでしまうと、なかなか回復は難しい。たとえば、大物歌手Aは更生のために入院したと報道されていたが、その後も奇行が何度もニュースになっている。
覚せい剤による妄想は恐ろしく、時には人を殺してしまうこともある。
私も危うく人を殺しそうになった経験がある。