【物流2024年問題】
2024年春からトラック運転手の時間外労働に関する規制が強化されたことで、運送業界で人手不足が深刻化。「スーパーへの生鮮食品の配送の遅れなどが生じ、物流コストもアップ、最終的に食品価格が上昇しました」(繁田さん)
【戦争と物価】
物価高の傾向は2021年以降、コロナ禍からの経済活動の再開による需要の回復などから始まり、22年2月からのロシアによるウクライナ侵攻をきっかけにさらに上昇。続く23年10月からのイスラエルとパレスチナ(イスラム組織ハマス)の衝突は、中東から輸入する原油価格を押し上げ、日本の物価上昇率を一段と上げた。「アラブ人とユダヤ人の対立、国連の平和維持活動などは押さえておきたいところです」(後藤さん)
④異常気象
猛暑だった2024年夏。栃木県佐野市では7月29日に最高気温41.0℃と今年最高を観測。過去最高記録まで0.1℃に迫った(41℃に達するのは全国で6例目)。
7月の国内の月平均気温は統計開始の1898年以降で最も高くなった。8月以降も暑さは継続し、福岡県太宰府市では猛暑日(1日の最高気温が35℃以上)が連続40日と観測史上国内最長に。
次々と発生する積乱雲が列をなし、線状に伸びる長さ50~300km程度、幅20~50km程度の強い降水域「線状降水帯」が東北地方など全国にたびたび発生。河川の氾濫や土砂災害の危険性を高めた。都市部でも、局地的大雨「ゲリラ豪雨」の発生頻度が高まり被害が相次いだ。
「異常気象に関連して、地球温暖化、温室効果ガス排出量ゼロ化、太陽光など再生可能エネルギーの利用拡大といった出題もありそうです」(繁田さん)
「気象や気候に絡む出題は社会科だけではなく、理科の問題として出ることもあります。その中には知識を応用して考える問題も増えていますよ」(住田さん)
「『線状降水帯』と漢字でちゃんと書けますか?」(後藤さん)
●出題されそうな関連ポイント