モノが床にあふれている一方で、蓋のない急須をずっと使っていたり、掃除機のノズルをなくしたまま使っていたりと「不要なモノはたくさんあるのに、必要なモノがない不思議な家」と、小山さんは首を傾げる。
布団も干しているのか怪しい…
「私にはあまり家の中をウロウロされたくないのか、居間以外には行かないように言われています。チラッと見たところ、台所もカオスでしたね。布団も干しているのか怪しいし、夫が宿泊したときはゴキブリと思われる虫が顔の上を通過したそうです……」
「私の歯ブラシを使えばいいじゃない」
小山さんと義両親の価値観のズレは、家の汚さだけにとどまらない。
「義実家で食事をしたとき、私たちの分のコップが足りなかったんです。すると義父が『これで飲めば』と、自分が飲み終えたコップをそのまま渡してきたんです。あからさまに拒否もしづらかったので、飲まずに我慢しました。また、娘が義実家に泊まりに行ったときに歯ブラシを忘れてしまい、コンビニで買おうとすると『買うのはもったいないよ。私の歯ブラシを使えばいいじゃない』と、義母の歯ブラシを共有されそうになったとか。ここまでくると、何をどう指摘すればいいのかわからないです」
とにかくクセが強い人たち
そんな常識破りの両親の元で育った夫は、いったいどのような人物なのか。
「義両親ほど強烈ではありませんが、衛生面の耐性は強いほうだと思いますね。先日、夫と娘と3人で外出した際、マスクを忘れてしまった夫が、私がしているマスクを借りようとしてきたんです。義母の歯ブラシの一件もあったので“血は争えないな”と思いました」
小山さんは、義両親がいわゆる嫁いびりをするタイプの意地悪な人たちではないのが救いだが、衛生面以外でも疑問に思うような行為はよく目撃する、と語る。
「義父は赤ちゃんがいても平気でタバコを吸いますし、食事では全員が席につく前に1人だけ先に食べはじめてしまうんです。寿司やピザなど、みんなでシェアするものでもお構いなしですね。とにかくクセが強い人たち、という印象です」
価値観のズレも千差万別。なかなかインパクトが強い義実家エピソードだ。
