パパがママと結婚した理由がやっと分かった
── クラウディアさんも、「がんと聞いた時もショックでしたが、今朝、髪の毛を切った時が一番悲しくて、涙が溢れました。私が代わってあげられたらいいのにといつも思っています」と語る。家に一人でいると不安になるので、アンナの通院にはいつも付き添っているという。しかし――。
そんなことを言っていますが、病院で抗がん剤治療について「爪も黒くなるし、皮膚もボロボロになってしまう」という説明を聞かされている時、「ひどいね、ママ」と横を見たら、なんとこの人、寝ていたんですよ(笑)。でも、その時、パパがママと結婚した理由がやっと分かった気がしたんです。パパがもし生きていたら、医師からの説明を前のめりに聞いていたと思うんです。過保護のパパのことだから、私の電話も鳴りっぱなしだったかも(笑)。
でも、病気の人からするといつも気を張るのは疲れちゃう。ママのようなフワフワした人が横にいてくれると、それが癒しになってちょうどいい時もある。ああ、パパはきっと、ママのこういうところに救われていたんだって、自分ががんになって気づきました。
娘が帰ってきたら、女3人と犬たちとの共同生活が始まります。娘とママはジェネレーションギャップもあって、何かと喧嘩になりがちなので、ドタバタな日々がやってきそう(笑)。でも、家族で力をあわせて、明るくやっていけたらいいですね。天国のパパが、安心できるくらいに。
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