大火傷による腎機能の低下で男性は死亡
男性は手術を繰り返し、自宅に帰ることは叶わなかった。そして2007年、腎不全で死亡した。腎機能の低下は大火傷によるものだった。
その数年後、中川氏が『週刊文春』(2012年3月8日号)でこの事件を報じると、取締役に出世していた港氏らが男性の兄夫婦宅に駆け付けたという。
この「退屈貴族」の問題と中居正広氏の件についてのフジテレビの対応は似ている。中居氏の件も、事件が起きたのは約1年半前の2023年6月。港氏は問題を把握していたが、「被害女性のプライバシー保護」などを理由に、2024年12月に週刊誌報道があるまで問題を隠蔽。中居氏を起用し続けた。
今回、「文藝春秋」がフジテレビ広報部に対して、「港氏は過去に問題を隠蔽することに成功した経験から、中居氏の問題でも、公表せずに隠蔽することを選んだのではないか」と聞くと、「回答は差し控えさせていただきます」という回答が返ってきた。
中川氏が執筆した「日枝久フジサンケイグループ代表への引退勧告」では、このほか日枝フジサンケイグループ代表がグループのトップに就くことが出来た経緯、社内を統制するために利用したコネ入社や情実人事の実態、社員株主による「やらせ」質問などを株主総会で行なって顧問弁護士が問題視していたことなどを、詳報している。
全文は「文藝春秋」2025年3月号(2月10日発売)と、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」(2月9日先行公開)で読むことができる。

【文藝春秋 目次】芥川賞発表 安堂ホセ「DTOPIA」 鈴木結生「ゲーテはすべてを言った」/フジ日枝代表への引退勧告/東大病院の先生が教える大腿骨骨折
2025年3月号
2025年2月10日 発売
1750円(税込)