2月5日、2025年3月期の通期決算での最終利益が、CM出稿差し止めの影響などから、前期比73%減の98億円となる見通しだと発表したフジ・メディア・ホールディングス(HD)。

 同社の取締役で、中核子会社フジテレビの監査役が「週刊文春」の取材に応じ、株主代表訴訟に関する通知が2件届いていることなどを認めた。

社長を辞任した港浩一氏 ©時事通信社

米投資ファンドが日枝氏の辞任を求める書簡を

 2023年6月に起きたタレントの中居正広(52)と芸能関係者X子さんとの性的トラブル。本件の対応を巡っては、フジテレビの港浩一社長(当時)が今年1月17日に開いたクローズドな記者会見が批判を浴び、直後から同局へのCM出稿の差し止めが相次いできた。

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「大株主からもフジHDのガバナンスに対し、厳しい見解が表明されています。なかでも、米投資ファンドのダルトン・インベストメンツは2月3日付で、フジHDの経営を長年舵取りしてきた取締役相談役の日枝久氏(87)の辞任を求める書簡を送りました。ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏(52)もフジHD株を購入するなど、6月に控えた株主総会は大荒れになると見込まれています」(経済部記者)

堀江氏もフジHD株を購入 ©時事通信社

「条件に該当しているかどうか含めて手続き中」

 さらに、複数の個人株主が株主代表訴訟を提起する動きを見せているという。フジテレビ監査役(フジHD取締役も兼務)は「週刊文春」の取材に対し、次のように語った。

「1月に入ってから2通来ているんです。1人ずつ別の方が。(株主代表訴訟を起こすことができる)条件に該当しているかどうか含めて手続き中」