「私なんて女扱いされない」合コンに行っても次につながらず…

――それまで、合コンといった出会いの場にも行かれていた?

たけべ 合コンにも行ってましたけど、次につながることはなくて。

 ただ、それは身長以外の、私の性格とか他の要素が問題だったのかもしれないのに、うまくいかない度、「やっぱり男の人は小さくてかわいらしい女の子が好きなんだ」とか、「私なんて女扱いされない」と、どんどん卑屈になっていって。まさに負のループに陥っていたと思います。

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――クラファンでお見合い相手を募った結果、11人の方から応募があったそうですね。

たけべ 私も女として見てもらえる世界があるんだと知れたのは良かったですが、一人も来ないかもしれないと思っていた自分としては予想外すぎて、逆にどうすればいいかわからなくなってしまって(笑)。

 ただ、クラファンをやったことで、背が高いことをポジティブに捉えられるようになったのは確かで。それまでは男性ウケを狙って無理やりサイズの合わないフェミニンなファッションをしていましたが、それもやめました。

「178cm」という自分の身長がデジタルタトゥーとして残っちゃったし、今さら合コンで「170ちょっと」と言っても嘘になりますよね。だから、思考の切り替えにはなったという意味では、やって良かったなと思いました。

お見合い応募者と交際の末、破局してしまったワケ

――お見合いに応募された方はどんな方々でしたか。

たけべ 背が低いのがコンプレックスだったので、同じように身長で悩んでいる者同士仲良くできそうだからとか、逆に、自分も身長が高いから高身長同士で仲良くできそうみたいな、身長にまつわる部分で応募してくださった方もいれば、あなたの行動自体が面白そうだから話してみたい、と応募してくださった方もいました。

 

――そのうちのお一人と実際に交際まで発展したそうですが、決め手は?

たけべ 11人の方が応募してくださったので、結果的に私が女王様みたいなことになってしまい、なおかつ、クラファンの返礼品として“公開お見合い”を実施したこともあり、その場がプレゼン大会のようになってしまったんですね。

「僕はマンションも持ってるし、君にこんなに贅沢させてあげられるよ」と、自分の魅力をバーッとアピールするような方が多い中、一人だけ、自分の過去の失敗を話してくださった方がいて。この人とだったら一緒にいるイメージができるなと思って、お付き合いをさせてもらうことにしたんです。