身長178cmのたけべともこさん(35)は、中学時代から高身長ゆえの悩みがつきまとい、「隠れるようにして生きてきた」と言う。その後、たけべさんは26歳の時に一念発起。クラウドファンディングで自身の身長を公開してお見合い相手を募集し、恋人を見つけたのだ。そして現在はフリー素材のモデルを務めるなど、身長を活かした活動をするようになった。
そんなたけべさんに、“高身長コンプレックス”を持つに至った経緯や、高身長女性ゆえの悩みを聞いた。(全3回の3回目/1回目から読む)
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制服のサイズが合わず「スカートが短すぎる」と問題視されたことも
――街で背の高い女性を見かけると親近感が湧いたりしますか。
たけべともこさん(以降、たけべ) 一番は、「服、どこで買ってます?」って訊きたくなりますね。
必ずしも皆が高身長をコンプレックスに思っているわけではないのが前提ですが、それでも何かしら苦労はあったと思うので、そこに関しては親近感を持ちますね。
――洋服で困ることが多かった?
たけべ 洋菓子店で働いていた時、制服のサイズが合っていない私を見た本社の人から、「あの人のスカートが短すぎる」と問題提起されたことがあって。でも、こっちは規定通り着ているだけだし、制服のサイズ展開がない方が問題なのにそんなこと言われてもな、と。
その時は指定の靴も入らなかったので、私だけ「自分で用意してください」と言われてしまって。そういった、既製品に体を合わせなきゃいけない場面はしんどかったですね。
――今、たけべさんはどこでお洋服を買っていますか。
たけべ 今はZARAが圧倒的に多いですね。サイズ展開が一番充実しているなと。
靴のサイズは26.5cm、高校時代はナイキとかのメンズを買っていた
――ファストファッションブランドの影響で、昔よりも洋服には困らなくなってきている?
たけべ そうですね。私が中高生の時はまだユニクロもイケてないカテゴリーに入ってましたし、そもそも、XLでも袖が足りないんで。
――洋服で困るのは袖丈?
たけべ トップスの袖丈とパンツの丈が足りないことが多いです。ただ、服って最悪、袖をまくったりしてごまかせるじゃないですか。困るのは靴で、早々にレディースは諦めてメンズのものを履いてました。
――婦人靴のマックスって何cmくらいが多いですか。
たけべ だいたい、25.5cmです。でも私は高校生から26.5cmあったんで、ナイキとかのメンズを買ってました。
ただ、当時は女性に見られたい、運動部と思われたくない気持ちが強かったので、とにかくメンズのものに抵抗があって。だから一生懸命、ニッセンとかマルイとかで大きい女性用のヒールを探して履いたりもしていました。
就職してからもスカートとかを頑張って穿いていたので、ルミネとかで買い物をして。