身長178cmのたけべともこさん(35)は、中学時代から高身長ゆえの悩みがつきまとい、「隠れるようにして生きてきた」と言う。その後、たけべさんは26歳の時に一念発起。クラウドファンディングで自身の身長を公開してお見合い相手を募集し、恋人を見つけたのだ。そして現在はフリー素材のモデルを務めるなど、身長を活かした活動をするようになった。

 そんなたけべさんに、“高身長コンプレックス”を持つに至った経緯や、高身長女性ゆえの悩みを聞いた。(全3回の1回目/2回目に続く)

フリー素材モデルとしても活動する、たけべともこさん ©細田忠/文藝春秋

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小6で170cm超えの姉を「かわいそうだな」と思っていたら…

――たけべさんの身長は日本の30代女性の平均身長より20cm高い178cmだそうですが、子どもの時から大きめだった?

たけべともこさん(以降、たけべ) 生まれた時は出産予定日よりひとつき早く生まれたこともあって、ほぼ未熟児だったんです。

 その後も、小学6年生の時点で160cmぐらいだったので、平均よりちょっと大きめくらいですかね。むしろ、一番上の姉が小6の時にすでに173cmあったので、「かわいそうだな」と他人事のようにとらえていました。

――お姉さんは高身長で苦労されていた?

たけべ 妹だから言っちゃいますけど、ランドセルが全然似合ってなくて、かわいく見えなかったんです。

 着られる服もないし、集合写真で目立っちゃうし、大変そうでした。レストランでお子様ランチを注文すると、「本当に小学生ですか?」って言われたり、いろんな施設の入場チケットも全部、「中学生ですよね?」と疑いの目で見られてしまって。

 まぁ、そんな姉の悩みが後に全部、自分にも降り掛かってくるわけですけど、当時はまだお気楽に構えていました。

 

家族全員、背が高めの家系で育った

――ご家族全員、背が高い?

たけべ うちは5人姉弟なんですけど、上4人が全員女で、順番に173cm、162cm、165cmで、私が178cm。最後の弟が184cmで、姉弟の平均身長が172cmですね。で、母は162cm、父が182cmなので、家族全員、大きめではあると思います。

 母からは、「自分より背が高い人がいいと思ってお父さんと結婚したけど、子どものことまで考えてなかった。ごめん」と謝られたことがあります(笑)。

――おじいちゃんやおばあちゃんも大きめですか。

たけべ 祖父もたしか173cmくらいあったので、昭和初期の生まれとしては背が高い方ですよね。そうして掛け算されていった結果、子孫が大きくなったのかなと。