がんは若いからって油断しない方がいい
――それはいつ頃でしょうか。
山城 31歳の時ですね。仲の良い友達2人が子宮頸がんになったんですよ。で、若いからって油断しない方がいいなと思って、一応健診に行ったら、そこで高度異形成が見つかって。がんのステージでは0で、がんになる前の状態だってことだったんですけど、手術しないといけないみたいで。
――で、手術をしたと。
山城 それが当時結婚していたんですけど、かなり強烈で、いろんな大変なことがあって、手術できる状況じゃなかったんです。精神的にも一杯一杯だった時で。
それにがんではないってことで少し安心してしまったのもあって。いろいろ片付けたら手術しようと思っていたら半年過ぎてしまって。
地方の病院で、子宮頸がんの治験
――半年後に手術をしたと。
山城 そうです。「一応組織をとって検査をしますね」って言われていたんですけど、大丈夫だろうと甘く見ていたら、進行してがんになっていたんです。ステージとしてはそこまでではないけど、まだがん細胞が残っているかもしれないということで、治療をしなければいけなくて。
しかもその手術をした翌日に離婚したんです。離婚はしたし、がんになったしで、当時のメンタルはかなり落ちていましたね。
――症状は何かあったんですか。
山城 いやそれが全くなくて。強いて言えば、おりものが水っぽいかなと感じることはあったんですが、痛みもなかったし、普通に日常生活を過ごせていたから、「こんなに元気でもがんなんだ」って思いましたね。
――どんな治療を始めたのでしょうか。
山城 私の場合は、念のため子宮を全摘した方がいいって言われたんです。子どもも欲しかったので、それは決断できなくて、とりあえずネットでいろんな治療法を集めて。
そしたら地方の病院で、子宮頸がんの治験をやっていることがわかったんです。それに望みをかけて新幹線で通って治療を受けました。4週間に1回のペースで患部に直接塗り薬を塗るんです。それを数年続けて、ようやく寛解になりました。