「アイドルに裏切られたと怒るオタクがいたら、そんなアイドルを選んだオタクの側が悪いと思う」
そう語るのは、かつてAKB48の「選抜総選挙」の投票券や握手券を目当てにCDを合計3000万円以上購入し、TO(トップ・オタク)のひとりとして名を馳せたかちょす氏(53)。
2025年3月に新宿区高田馬場の路上で「ふわっち」の配信者が刺殺されるなど、「推しとオタク」の関係がこじれた末の事件が続いている昨今の状況をどう見ているのだろうか。
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――AKB48のオタク時代は、実際どれくらいお金を使ったんですか?
かちょす 正確に計算したわけではないんですけど、峯岸みなみに1000万円、大場美奈に2000万円くらいだと思います。
――おもな使い道は?
かちょす いちばんはCDですね。シングルが出るたびに100枚、200枚と買っていたので、コンサートのチケット代や交通費なんかを諸々あわせると、それくらいの金額になるんじゃないかな。総選挙の投票用紙が付いてるときは、1000枚購入したこともあります。
――1000円が1000枚で100万円という金額もすごいですが、そもそもCDを1000枚ってどうやって買うんですか?
「もちろんそのままだとクレジットカードは止まりますよ(笑)」
かちょす 普通にオンラインでクレジットカードで買ったりしてましたよ。
――同じ商品を大量に買おうとすると、クレジットカード会社から連絡が来たりしないんですか?
かちょす もちろんそのままだとクレジットカードは止まりますよ(笑)。だから、買う前にカード会社に連絡を入れるんですよ。「これから同じCDを大量に決済しますけど、本人ですからカード止めないでください」って。あと当時はTSUTAYAの正社員だったので、自分で仕入れて社販で買うこともできて、ものすごい額のTポイントが付与されました。まあ、のちに乃木坂46を推すときに全ポイント吐き出しましたけど。
――社販で買うと、CDはお店に届くのですか?
かちょす そうです。なので自分の車で自宅まで運びました。親が家に来たときに大量のCDを見られて、「アンタお金大丈夫なの?」って呆れられましたけど。