「男の人として好きだったという気持ちは否めません」

 93年には、ミュージカルの舞台で共演した川崎麻世との交際がフライデーされた。深夜の車内でのキスシーンがスクープされたのだ。報道後に開かれた川崎の会見場には、当時の妻・カイヤが腕組みし鬼の形相で立ちあっていて、その様子はかっこうのワイドショーのネタとなった。

 続いた斉藤の記者会見で、「傷を舐めあう仲でした。麻世さんを男の人として好きだったという気持ちは否めません」と話す彼女は、どこか潔さまで感じさせた。

「彼女は瞳を潤ませながら、『麻世さんが家庭を持っていて宗教と理性の葛藤がありましたが、最終的にはこうなりました』と不倫関係を認めたかと思うと、『前の人とのことがあったにもかかわらず学ばない人間なんだな、と悲しい気持ち』と、尾崎との件まで自ら語りました」(同前)

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 斉藤は自らが熱心なモルモン教の信仰者であることを長らく公言している。アルコールやコーヒー・タバコなどの嗜好品を禁じ、婚前や夫婦間以外の性行為をも厳格に禁じているのがモルモン教だ。

「信者を公言して表に立っている人間としてあまりにも無自覚無責任な行動で、除名処分を受けてもしかたがないーー。そんな風に淡々と会見で答えていました。子どもの頃から教会に通い信仰を持ち続けているタレントが、マスコミ相手にそう話すこと自体が異例。

 でも言い逃れをするでもなくあの“瞳”でそう語られると、記者たちもそれ以上攻めきれない雰囲気になった」(同前)

モルモン教徒と突然の結婚発表

 すっかり“不倫”イメージのついた彼女が突然結婚を発表したのは、川崎麻世との決別会見をした1年後のこと。お相手は2歳上の同じく熱心なモルモン教徒だった。

 現在水嶋凛として俳優デビューしている長女、21歳になった長男、そして成人式を迎えた次女と3人の子どもたちとも毎週日曜日に教会に通う生活を長らく続けていた。

 しかし、2017年夏に「週刊文春」が報じたのが、「斉藤由貴 背教のダブル不倫」だった。主治医でもある近所の開業医と、1週間に4回もの“密会”がすっぱ抜かれたのだ。

2017年8月、不倫騒動について会見を行った斉藤 ©文藝春秋

「芸能マスコミとしては、『久しぶりだな……』という感じでした(苦笑)。さすがにモルモン教徒同士の結婚で3人の母となっていたら不倫はないかと思っていたら、魔性ぶりは健在だったな、と。

 文春報道のあといったんは『家族がお世話になっているお医者さんです』と会見で説明した斉藤でしたが、そのあとにキョーレツなパンチを食らってしまった」(同前)