清水社長は〈不適切な判断であった〉として謝罪

 こうした指摘に関し、すでにフジは自ら非を認めている。2月27日、清水社長は〈フジテレビ「再生・改革プロジェクト」の進捗について〉と題した文書をリリースした。

 X子さんに対し、次のように謝罪している。

〈被害を申告したご本人から相談を受けていたにもかかわらず、会社として適切な対応を取ることができなかったと認識しております。その結果、ご本人に多大なるご心労、ご負担をおかけしたことを改めて心よりお詫び申し上げます。(中略)適切な報告、事実調査を行うことなく、中居正広氏の起用を続けたことは不適切な判断であったと考えております〉

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 現在、第三者委が集中的に調査を進めているのは、こうした事態を招いた根底にA氏を中心とした“上納文化”があったのではないか、という点である。

 

「第三者委が特に問題視しているのは高級ホテルで繰り広げられた飲み会です。2021年12月、A氏らは女性アナを数人誘い、スイートルームで中居さん、男性タレントと部屋飲みを開催。同時期にはX子さんと2人の女性アナがスイートルームに招かれ、男性タレントを交えて会食しています」(前出・フジ幹部)

 じつは、この“スイートルーム飲み”に関連して、フジ社内で注目されている疑問がある。

 それは高級ホテルの宿泊費を経費計上していたのではないかという問題である。

 1月27日に行われたフジの「10時間超会見」でのことだ。元朝日新聞記者でジャーナリストの佐藤章氏が、「経理上どういう項目で処理されていたのか」と、港浩一社長(当時)を追及する一幕があった。

 数秒間の沈黙後、港氏はこう呟くのが精一杯だった。

「精査、まだできておりませんので、ここでお答えする材料はございません。……調査をします」