2/2ページ目
この記事を1ページ目から読む
自民党も社会党もあるか
そして、愛する日本という国の未来を、オヤジほど考えていた人もいないと思います。
例えば、昭和27年、オヤジが道路整備の財源に関する法案を、超党派で共同提案したときのこと。当初は渋っていた社会党の佐々木更三氏に、「馬鹿なことを言ってるんじゃない! 自民党も社会党もあるか! 皆で力を合わせて日本を復興するのが、政治家の仕事じゃねえか!」といって説得してしまったんです。
北方領土問題にしても、ソ連の最高指導者ブレジネフと会って、その存在を認めさせたのはオヤジです。ただ、それ以降まったく進んでいないのは残念です。拉致問題も、一向に解決の糸口が見えてきません。
オヤジが生きていたら、きっと、今の政治家たちに向かって越後弁でこう言ったことでしょう。
「お前たち、何やってんだ! もうちっと頑張ってくれや!」
◆
このコラムは、いまなお輝き続ける「時代の顔」に迫った『昭和100年の100人 リーダー篇』に掲載されています。



