日本だと緊縛=変態のイメージだが…海外の人はどう捉えているのか?
――海外と日本では緊縛の捉え方が違う?
鵺神 日本だと緊縛=変態のイメージなので、エロとして捉える人が多い。そういう文化背景があるから仕方のないことなんですけど。
一方、海外では、エンターテインメントとして見る人、アートとして見る人、性的コミュニケーションとして見る人など、多種多様です。緊縛に対する偏見がないので、海外のほうがやりやすいですね。
――いわゆるVIPの人に縛りを教えることもあるのでしょうか。
鵺神 国内外問わず、私の顧客には著名な方もいますし、お金持ちの方に教えることもありますね。
そういう方々は口を揃えて「ベッドの上で、裸一貫で戦える術がほしい」と言うんです。ベッドの上で裸になったら、お金を持っているかどうかとか、どんな地位についているかとかも関係ないじゃないですか。
だから、肩書きや権力、財力……そういったものに頼らず、技術だけで戦えるようになりたいらしいんです。
「一歩間違えたら取り返しのつかないことになる」縛りのリスクや危険性にも言及
――とはいえ、縛ることは危険を伴うことでもありますよね。
鵺神 そもそも人の体にとって、縛ることはよくないこと。神経麻痺のリスクとかもあるので、できればやらないほうがいい。
それでも、もしやりたいと思うなら、最低限の知識や技術を身につける必要があります。一歩間違えたら取り返しのつかないことになるので。
――AVなどを見て気軽にやってしまう人もいそうです。
鵺神 AVは非常に身近なものじゃないですか。だから「自分にもできそう」と思って、試してしまう人も多い。でもAVはあくまで作品で、ファンタジーでありフィクション。現実の世界では違うんだよ、と言いたいです。
正直、そこまで説明しないとわからないのかな、と思ってしまう部分もあるんですけど、仕方ないですね。日本人の理解の進度や読解力が落ちているので。とにかく、安易に真似はしないでほしい。
――今後はどのような活動を?
鵺神 周りには、エロ業界始まって以来の重要無形文化財になりたい、と言っています(笑)。
現実的なことをいうと、これからはセックスワーカーの地位向上に取り組みたいと思っています。最近は取り締まりなどが厳しいけど、セックスワークを必要とする人たちがいるのは確かなんです。
もちろん、胸を張れるような仕事とは思っていませんが、少しでもセックスワーカーが生きやすくなればいいなと思っています。
――ご自身は、緊縛師という仕事への偏見は感じますか?
鵺神 偏見は感じないです。差別的なことを言われたとしても、「そうでしょうね」としか言いようがない。緊縛師という仕事を高尚なものにしようとは思っていないですが、緊縛が必要なシーンでは役に立っていきたいですね。
撮影=山元茂樹/文藝春秋
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