共感を呼ぶ生々しい恋愛描写
『幸せになりたいマサムネ君』の特徴は、リアルな恋愛描写にある。
ヨネマイ氏が印象に残っているシーンとして挙げたのは、第1話のマサムネ君と〇〇子の出会いから関係を持つまでの描写だ。
「第1話のマサムネ君と〇〇子ちゃん2人の『出会い→セックス』までをかなりリアルに描いたシーンです。
漫画だけど無理にドラマチックにもしないで、主人公にわざとらしくカッコいいセリフも言わせないようにして、恋愛に発展したての普通の男女がしてそうな会話や行動を表現しました」
このようなリアルな描写は、読者の共感を呼ぶことにつながっている。ヨネマイ氏自身、過去に恋愛漫画から勇気をもらった経験があるという。
「作者自身がうまくいかない恋愛をしている時に、たまたま読んだ恋愛漫画の中のキャラクターが自分と同じ状況の恋愛をしてて、すごく共感できて『自分だけじゃないんだ…!』って救われたり元気をもらったことがあります。
『幸せになりたいマサムネ君』を読んだ人もそんな風に共感してくれたり気が楽になってくれると嬉しいなと思ってます」
『幸せになりたいマサムネ君』は、同人誌が商業連載化された作品だ。
ヨネマイ氏は2020年に脱サラし、SNS上で同業者と交流する中で漫画創作を始めたという。「その時はXやInstagram上でプロの漫画家さん以外のアマチュアの人も漫画を公開するのが流行ってたので私も描き始めました」と、連載のきっかけを語る。
アラサー世代の等身大の恋愛を描いた『幸せになりたいマサムネ君』。読者の共感を呼ぶリアルな描写と、魅力的なキャラクターたちの織りなす物語に、今後も注目が集まりそうだ。

