ミステリアスでクールなルックスで話題の霧華さん(24)。最近出演している「こねこフィルム」でも好評な彼女だが、俳優・モデル業を始めるまでは、バセドウ病による眼球突出などで手術を複数回受けるなど、苦難の道のりがあった。

 そんな霧華さんに、キャリアのきっかけから闘病時のことなどを聞いた。(全3回の3回目/1回目を読む)

女優の霧華さん(24) ©鈴木七絵/文藝春秋

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「病気を経たことで全部どうでもよく思えた」芸能活動を始めたきっかけ

――180cmの身長を活かしてモデルや俳優として活躍をされていますが、街なかで視線を感じることも?

霧華さん(以降、霧華) この身長になった中学3年生くらいから見られるのは当たり前なので、基本遠くの方しか見ないようにしているんです。周りを見ちゃうと目が合っちゃうので。

――常に人に注目されるのはストレスでは。

霧華 ストレスになっていた時期もあります。その時は猫背にして少しでも小さく見せたかったし、「デカっ」とかって通りすがりの人に言われるのが嫌だったから、人目に付きたくないこともありました。

――10代後半の時、眼球突出でバセドウ病が発覚するなど、「容姿」についての悩みを抱える中、芸能活動を始めたきっかけは?

霧華 目の手術も一通り終わって体も落ち着いてきた22歳の時、写真を撮られるのが好きだったのを思い出して。私、中二病っぽいところがあって、カッコつけるのが好きだったんです(笑)。なので、そこからモデル業を再開しました。

 あとは、病気を経たことで全部どうでもよく思えたんですよね。

 

「自分ならカッコよくなれるじゃん」と思えたワケ

――容姿で悩んでいたことがふっきれた?

霧華 身長が高いことなんて小さい悩みだったなって。あと、私が2歳の時、長女である姉が6歳で亡くなってしまったことも大きくて。

 生まれつき病気を持っていて、お母さんがつきっきりでケアをしていたのですが、その時、次女がさみしい思いをしないようにと私を産んでくれたそうなんです。

 だからある意味、長女が病気じゃなかったら私は生まれてなかったんですよね。そう思うと、ちょっと大変なことがあっても彼女の分まで生きるんだって、心の支えになっているところがあるんです。

 自分はとりあえず生きているし、落ち着いて考えたら、自分ならカッコよくなれるじゃんと思って。

――Instagramの写真も全部カッコいいですよね。

霧華 「もっとツンツンしてるかと思った」って言われるんですけど、病気のこともあって人より体力もないので、実際はぼーっとしたキャラというか。

 あと、この見た目でぶりっこしても需要はないと思ってるので、柔らかい雰囲気を出さないよう、インスタでも黒ばっかり着てました。

 でも最近は、「こねこフィルム」の皆さんが、私のいろいろな個性を引き出そうとしてくれてるんです。本当にありがたいし、それに応えたい、という気持ちで頑張っています。