家族3人でコスプレをしていたのは奥貫さん一家(埼玉県在住)。帝国軍ストームトルーパーに扮した妻・陽子さんは「前回の日本開催時は、C-3PO役のアンソニー・ダニエルズや、ダース・モール役のレイ・パークがステージが終わった後、会場を歩いていて気軽に撮影に応じてくれたりしたんですよ。今はそういう触れ合いがなくなったのは寂しいですが、ファン同士の交流が楽しいです」と語った。
夫の零士さんは賞金稼ぎのボスク(有名キャラではないので逆に目立ち、写真を求められていた)、息子の正英くんはオビ=ワン・ケノービのコスプレ。家族全員、オリジナルの3部作(現在はエピソード4、5、6)がやはり好きなようだ。正英くんは少年時代のアナキンが活躍する「エピソード1」もお気に入りのようだが。陽子さんと零士さんはあるテレビ番組で『スター・ウォーズ』好き同士として出会ったことがきっかけで結婚したという。
スピン・オフのシリーズが増えたことで、新世代のファンを獲得しているのも確かだ。前述の『マンダロリアン・アンド・グローグー』の元となるドラマシリーズ「マンダロリアン」の人気キャラ、ベビー・ヨーダことグーグーは、お馴染みヨーダと同じ種族で、50歳を超えているもののまだ子供という設定。このグルーグーのぬいぐるみやグッズは、若い世代、特に女性に人気で飛ぶように売れていた。
次回のセレブレーションは2年後、ロサンゼルスで開催予定
1作目の『スター・ウォーズ』(現在はエピソード4と呼ばれる)が日本で公開された1978年からの大ファンだという会社員の藤﨑康史さん(60歳・東京都在住)は、有給休暇を取って3日間皆勤で参加した。3日目は3歳上の兄・順一さんと、その友人も参加。還暦を超えた兄弟で、一緒に楽しめると言うのも長く続いているSWシリーズならでは。
「グッズやフィギュアも少し買いましたが、それが大きな目的ではないんです。世界中の『スター・ウォーズ』ファンと交流して一緒に写真を撮ったり、自作のシールやピンバッジを交換したりするのが楽しいんですよ。友人はSW好きが高じて宇宙関連の仕事についていますし、僕らにとってはある意味で『スター・ウォーズ』自体が人生最大のイベントなんです」(藤﨑さん)
最終日、次回のセレブレーションは2027年4月1日から4日までアメリカ・ロサンゼルスで開催されることが発表された。シリーズ最初の映画『スター・ウォーズ/新たなる希望(エピソード4)』が1977年にアメリカで公開されてから50周年となる節目の年だ。
ジョージ・ルーカスが生み出した『スター・ウォーズ』はルークを中心としたスカイウォーカ一家のサーガ(大河ドラマ)だったが、同時に多くのファンたちの家族ドラマも生み出し続けている。


