電気コードで首を絞め、次々と緒方家の親族を殺害
やがて次々と緒方家の親族が殺害されていく。次の標的となったのは緒方の母・和美さんだ。精神に異常をきたし、奇声を上げるようになった彼女は、浴室に閉じ込められるようになり、98年1月20日に松永の指示で、智恵子さんが足を押さえ、隆也さんが電気コードで首を絞めて殺害。遺体は緒方と隆也さん夫婦、花奈ちゃんの4人で解体した。
翌2月10日には、松永から和美さん同様に精神を病んだ智恵子さんの殺害を示唆された、緒方と隆也さんが話し合う。その結果、隆也さんが浴室内で電気コードを使って智恵子さんの首を絞め、娘の花奈ちゃんが足を押さえて殺害した。遺体は緒方と隆也さん、花奈ちゃんの3人で解体している。
次に隆也さん殺害を考えた松永は、彼の食事を制限し、通電を繰り返す。浴室に閉じ込められた隆也さんは痩せ細り、4月8日頃から激しい嘔吐を繰り返すと、起き上がることができないほど衰弱した状態となった。その後、同月13日に松永が眠気覚まし剤と500mlのビールを飲ませたところ、1時間後に浴室内で死亡している。隆也さんの遺体は、緒方と花奈ちゃんの2人で解体した。
自ら横たわった10歳の花奈ちゃん
5月17日、松永は緒方と花奈ちゃんに対して、佑介くん(仮名、隆也さんと智恵子さんの長男、死亡時5)の殺害を命じる。そこで花奈ちゃんは弟の佑介くんに「佑介、お母さんに会いたいね?」と尋ね、嬉しそうに「うん」と頷いた彼を、台所の床に仰向けに寝かせた。そこで清美さんが佑介くんの足を押さえ、緒方と花奈ちゃんの2人が、佑介くんの首に巻いた電気コードを左右から引っ張り、殺害したのだった。佑介くんの遺体は、緒方と花奈ちゃんの2人で解体している。
最後に残った花奈ちゃんは、松永による通電などの虐待によって、10歳児ながら2歳児のおむつが穿けるほどに痩せていた。6月7日、松永は花奈ちゃんを洗面所で説得し、そこから出てくると、緒方に向け「花奈ちゃんもそうすると言ってるから」とだけ口にした。黙って頷く花奈ちゃんは、台所の南側和室前付近の床の上に、みずから仰向けに寝ている。
そこで緒方と清美さんは、横たわる花奈ちゃんの首に電気コードを巻き、2人で両端から引っ張って殺害。その後、遺体を浴室で解体したのだった。
