「母親とセックスなんて、絶対にない」と友人に言われ、目が覚めた

「みんな言わなくても、密かにやってるんじゃないかって思っていました。ポルノでよくあるじゃないですか? みんな最初は、親に教えてもらって覚えていくんじゃないかって思っていたんです。ひとりだけ、打ち明けた友達がいたんですが、彼に、母親となんて絶対にないと言われて……。ああ、そうなのかと……」

息子は「親との性行為は当たり前だと思っていた」と振り返る ©graphica/イメージマート

 悠馬は次第に、過干渉な母親の存在を疎ましく感じるようになり、母親の身体を受け入れる気にならなくなっていた。

 一方、恵理子は、「恭子さん、助けて! 息子に冷たくされて……。私、あの子がいないと、生きていけないのに……」

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 そう言って、よく私に電話をかけて来るようになった。恵理子は悠馬に何を望んでいるのか。

「わからないんです……。母親として、息子の幸せを願う気持ちもあるんです。嘘じゃありません。でも、女として、どうしても認めたくない、許せないっていう思いがあって、自分でもどうすればいいのか、苦しいんです……」

 性の悩みをざっくばらんに語り合える同性の友達はいないのだろうか?

「いません……。母親同士の付き合いはありますが、どこかライバルという気が抜けなくて、とても家庭の恥など見せられないんです」