小池都知事の元特別秘書が東京水道サービス社長に

 忘れられないのは築地市場の豊洲移転についてだ。議論が公文書に記録されていないことを問題視されると小池都知事は、

「(移転方針の)最後の決めは人工知能。つまり、政策決定者の私が決めた」

 と言い放った。小池都知事はAIなのか? 堂々とわけのわからないことを言っていたが、今回も知事与党の「提案」を堂々と受けてご機嫌である。つくづく選挙が近いなと思う。

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 そういえば「小池百合子」「水道」というとこんなニュースも思い出した。

『小池氏が「天下り」否定 元特秘が東京水道サービス社長に』(産経ニュース2019年4月12日)

 都の監理団体である「東京水道サービス(TSS)」が、2019年3月末まで小池都知事の特別秘書を務めた人物を社長にする決定をしたのだ。側近の「天下り」に当たるのではないかとの指摘に対し、都知事は否定したと各紙が報じている。小池都知事と水道、いろいろご縁があるようです。

小池百合子都知事 ©時事通信社

 さて、都議選が近くなってきたので都民にはあらためて都議会自民党の裏金議員たちが述べてきた言葉を振り返ることをおススメする。

 たとえば4月16日、政治倫理条例検討委員会の場に、2022年に幹事長だった小宮安里都議(48)=4期、杉並区=が参考人として出席した。小宮都議は開き直りのような姿勢も目についたと東京新聞は報じている。

 たとえばこうだ。

「私たちのことだけの究明をすることだけが委員会でしょうか。政治倫理条例を作るに当たり、過去のことをさらして、深い協議をすること以外にも話し合うことはあると思う」

 さらに、

「きれいごとだけでは政治ができない」

 と。

 こうしたことを平然と言いつつ、「裏金」選挙に臨むのである。やはり1人でも多くの人が選挙に注目したほうがいい。というわけで水道料金と裏金問題、同じ新聞だけで読み比べができたというご報告でした。

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