「がん患者から『好き』って言われたら重いかなって」
――物理的な距離ではなく、心の距離の方が大事だと。
アンナ そうです。手を繋いだりするだけで十分ですし、一緒に話しながらご飯を食べたり、くだらない話をして笑い合うのがすごく幸せだなって。
ヨッチャン そういう時間を大切にしていきたいなって本当に思います。
――ヨッチャンにがんのことを知られるのは、怖くなかったですか?
アンナ 最初はどう思われるのかなって不安ではありました。再発する恐れがあるから申し訳ないし、やっぱり1人でいたほうがいいのかなって思ったりもして。がん患者から「好き」って言われたら重いかなとか。
でも今回は、出会ったタイミングもよかったと思います。放射線治療をやってるときは痛かったし、辛かったから人に会うことも難しくて。だけど、放射線治療が終わって、すこし人肌恋しいなと思っていたタイミングだったので。これがもし、今年の初めくらいに彼を紹介されていたら会ってなかったと思います。放射線治療のまっただなかだったので。
――結婚に対してお母さんのクラウディアさんの反応はいかがでしたか?
アンナ 先日一緒に会ったんですけど、うちのママ、クリエイターとかAIがわからないから、なんか最初は戸惑っちゃって。「なんなの、この人?」みたいな。クリエイター風の風貌ってあるじゃないですか? ちょっとヒッピー寄りの感じで、髪もロン毛みたいな。着てるものは、ひとつひとつ良いものなんだけど、ちょっとヨレッとしてる感じ。そうしたら「あんなボロボロな人、イヤだわ」って言ってましたね。
――娘の百々果さんは?
アンナ 「ママ、良かったじゃん」って。「たぶん、ママにはそういう仕事の人がいいと思う」って。
――ご自身で「いずれ再婚するかも」と考えていましたか。
