希少がんである乳がん“浸潤性小葉がん”の治療を続けている梅宮アンナ氏(52)が、2025年5月23日に結婚をした。お相手は、アートディレクターのヨッチャンこと世継恭規氏(よつぎやすのり・59)。
梅宮姓から世継姓になったアンナ氏とヨッチャンに、“出会って10日で結婚”の経緯について話を聞いた。(全2回の2回目/最初から読む)
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「当時は結婚とか恋愛はできないかもしれないって」
――ヨッチャンはAIクリエイターとしても有名で、たくさんの実績を残してきた方だと聞いております。
世継アンナ(以下、アンナ) そうです。海外でも大きな仕事をしていて、すごく優秀なんです。
世継恭規(以下、ヨッチャン) アートディレクターとして海外でも仕事をしていました。宣伝用のムービーを作ったり、グラフィックデザインもやっていたのでポスターを作成したり。最近は、商品開発からお酒のデザインやホテルのデザイン、なんでもやっていますね。
――ヨッチャンも脳梗塞を経験されているそうですね。
ヨッチャン もともと糖尿病があって、数年前に脳梗塞になって。口元や手などの麻痺はまだ残っています。だから彼女と会ったときに「あ、しびれるのわかる」ってお互いを理解し合えたんです。
アンナ 病気を経験しているっていうのは大きかったですね。彼の状態も理解できるし、なにより話が合います。「こういうとき、痛みがあるよね~」とか。
あと、がんを宣告されたときに「アンナさんの治療は、抗がん剤、右胸の摘出手術、放射線治療とフルコースです」って言われて、この言葉が正しいかわからないですが、「終わった」って思ったんです。自分の場合、放射線治療があるから同時再建もできなかったし。
――女性として「終わった」という気持ちに。
アンナ いまは胸を取ってぜんぜんよかったなと思うんですけど、当時は結婚とか恋愛はできないかもしれないって思いました。
ヨッチャン それは僕も感じていて。しびれや麻痺が残っていたので、男性としての機能が十分じゃないということで、もしかしたら嫌がられるかもしれないと思っていて。早いうちに言わなければと、会って数日で「ごめんだけど、そういうことはできないかもしれない」と伝えました。
アンナ 「ぜんぜん気にしないです」って言いました。病気を経験しているから彼の気持ちは痛いほどわかるんです。私も胸を取ったときに、「これからは嫌がられるかもしれない」って思ったので。でも、そこは大切ではなくて。心と心で繋がるってことの方が重要だったんです。