プラスサイズモデルとして活躍し、「もうええでしょう。二の腕の大きさが顔ぐらいある豊満な花嫁がいても」と投稿したブライダルフォトも話題になった吉野なおさん(39)。
今でこそ自身の体型をポジティブに捉えている吉野さんだが、かつてはコンプレックスに感じ、過酷なダイエットからくる体調不良に苦しんだこともあるという。どのような悩みを抱えていたのか、話を聞いた。(全3回の1回目)
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――子どもの頃は体型について悩んでいたそうですね。
吉野なお(以下、吉野) 保育園に通っていた頃に、男の子に「デブ」と笑われたのがきっかけでした。それまで自分の体型を気にしたことはなかったのですが、「私ってそんなにデブなのかな?」「デブだと笑われるのかな?」と気になってしまって。
――保育園の頃からだったのですね。
吉野 小学生になるとさらに体重が増えていって、周りの目が気になるようになりました。
――食事などどんな生活だったのでしょう?
吉野 両親は自営業で忙しく、家にいないことも多かったから、家にあるお菓子を好きなだけ食べていました。親が買った分だけではなく一緒に暮らしていた祖母も何かとお菓子をくれたので、両親は私が毎日どれくらい食べているか把握していなかったと思います。私も子どもだったので、どれくらい食べると太るかわかっていなかったし、出されたものは全部食べるのが良いことだと思っていました。
「太っている妹と一緒だと、友達から笑われる」と姉にも…
――小学生の頃はどのくらいの体型だったのでしょう。
吉野 小学校高学年で身長が150cm弱くらいの頃で、60kg以上あったと思います。そうなると、周りからも本当に色んなことを言われるようになって。
――どんなことを言われたんですか?
吉野 男の子たちにはよく「デブ」と言われてニヤニヤ笑われていました。高学年になると「太ってるやつは生理が早く来るらしいよ」「ってことはお前もう生理きたの?」とかデリカシーのないことも言われるようになって。学校の先生にも「今のうちに痩せないとまずいぞ」と言われたことがあります。
――先生まで。家族や友人に相談したりは?
吉野 両親は「成長すれば背も伸びるから大丈夫だよ」と励ましてくれたんですが、きょうだいからは体型をからかわれることが多かったです。私は4人きょうだいの一番下なのですが、「太っているから、痩せた方がいい」とよく言われていました。特に6つ年の離れた姉からは、「太っている妹と一緒だと、友達から笑われる」と嫌われていましたね。