上野駅で撮った写真が「デカ女ブーム」で話題に

――コスプレを再開したのと同じ頃の2024年5月にはSNSで「デカ女ブーム」が起こりました。ネトーチカさんが上野駅で撮影した写真も話題となりました。

ネトーチカ 去年の5月に上野駅にいて、何度も頭をぶつけていたんです。それで低い天井の場所で写真を撮ると面白いと思って撮りました。最終的にそれがブームになったんです。

――投稿は7万いいねを超えました。身長が大きいことでここまで話題になるとは思っていましたか。

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ネトーチカ 日本に来る前は、自分が背が高いとは思っていませんでした。子供の頃は周りより高かったですが、大人になるとウクライナには私より背の高い女性や男性もいたので。

遠近感がバグる? 日本の電話ボックスで撮った写真も 本人Xより

 実際SNSで「デカ女ブーム」になる前は、背が高いことの魅力に気づいていませんでしたが、日本では背の高い人が好きな人が多いことがわかりました。私のスタイルについてたくさん褒めてもらえましたし、気づけてとても嬉しかったです。デメリットは、電車でよく頭をぶつけることと、職場のデスクが小さすぎて筋肉痛になることくらいです(笑)。

――あれだけSNSでバズると、芸能事務所からのスカウトはなかったですか?

ネトーチカ いくつかのモデル事務所から声をかけられましたが、モデルの仕事については真剣に考えませんでした。

©細田忠/文藝春秋

 当初は復興が早く進むと信じていましたが、現実は想像以上に厳しく、できることを見直す必要がありました。だからこそ今は、語学を学びながら長期的な支援の形を模索しています。 勤めていた会社は4月に辞めたので、コスプレやSNSを通して、日本の方々にウクライナやその文化について興味を持ってもらえることが、私にとって大きな使命のひとつになっています。活動を通じて、遠く離れていてもウクライナの存在を感じてもらえたら嬉しいです。

次の記事に続く 「ロシアの一部になりたいのでは?」と聞いてくる人も…日本在住のウクライナ人コスプレイヤーが語る、日本人に“知っておいてほしいこと”

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。