ウクライナ出身のモデル、コスプレイヤーのネトーチカさん。180センチの圧倒的スタイルを持ち、昨年SNSで起こった「デカ女ブーム」で一躍注目を浴びた彼女は、ウクライナの戦禍を避けて日本へとやってきた避難民でもある。
日本アニメとの出会いから、「エッフェル塔」と呼ばれた学生時代、さらにロシアの侵攻時について聞いた。(全3回の1回目/続きを読む)
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「セーラームーンが金髪だと知らなかった」幼少期
――ネトーチカさんは幼少期はどんな子供でしたか。
ネトーチカさん(以下、ネトーチカ) 5歳くらいの頃はいつも走り回ったり、いたずらをするのが好きな子供でした。そのため、母は私の性格を落ち着かせるためにピアノ教室やダンス教室に通わせましたが、あまりうまくいきませんでした。
――ご両親はどんな方だったんですか。
ネトーチカ 父はアルメニア人で、生前はジャーナリストでいつも仕事に集中していて、教育については厳しくありませんでした。学校で悪い成績をとっても、何も言わなかったですし、ただ私が幸せであれば良いという人でした。一方で母は、私が悪い成績をとるととても怒りました。だから時々、父のところへ逃げて、母から守ってもらうことがありました。
――コスプレイヤーとして活動していますが、日本のアニメに触れたのは何歳ごろでしたか。
ネトーチカ 4歳頃で、まだ幼稚園に通っていました。私には姉がいるんですが、テレビで一緒に「美少女戦士セーラームーン」を見ていました。ただテレビは古いソビエト製で、画面が緑色か黒色にしか映らなかったんです。なので、当時はセーラームーンが金髪だということを知りませんでした(笑)。
――「セーラームーン」は面白かったですか?
ネトーチカ 私はセーラームーンが猫であるルナと話せるところが好きでした。私自身も猫を飼っていたので、羨ましくて。主人公のセーラームーンが普段は学生だけれど、実は世界を守っているという設定も好きで、いつか彼女のように強くなれることを夢見ていました。
当時は姉とセーラームーンごっこをして遊びましたが、姉はセーラームーンになりたがって、私がちびうさ、飼っていた猫はルナという設定で遊んでいました。


