「球質はしっかりしている」「楽しんでいる」大谷投球復活への高い評価

 プライアーコーチは、大谷選手の投球を「彼は持ち球を全て投げた。球質はしっかりしている。時速96~97マイル出せたのはいい兆候だ」と評価し、さらにメンタル面も、「打者と対戦する上で常に重要なのは、彼が自信に満ちていること、持久力があり、調子を維持していることだ。その点で、好調に見えた」と評価している。

 メッツのカルロス・メンドーサ監督は「彼は楽しんでいる。こういう選手こそが野球に必要なんだ。彼がプレーするのを見るのは、ただ楽しい」と大谷選手が楽しみながら投球したことを評価した。

 地元紙ロサンゼルス・タイムズも「実戦形式の投球練習で最も印象的だったのは、オオタニが投球で振り返った時、喜びの表情を見せたことだった」と述べている。大谷選手がコーチやチームメイトと冗談を言い合ったり、笑い合ったりしていた楽しそうな様子に触れている。

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 投球の質や速さはもちろんだが、自信と楽しさが大谷選手を二刀流へと導いていることがよくわかるコメントだ。

 NBCテレビは二刀流復活により大谷選手の恐ろしさが増すとみている。

「オオタニは、既に野球界で最も恐れられる選手の一人として知られている。そして、さらに恐ろしい存在になりそうだ」

 ところで、米国の人々は、大谷選手の二刀流についてどう思っているのだろう? “X”上では様々な見方があがっている。

 やはり、二刀流を評価する声は数多い。

「オオタニは驚異的な二刀流の選手だ」

「もしオオタニがまだいい投球ができるとしたら、彼はMLBで最も才能のある選手だ」

ライバルのアーロン・ジャッジ選手と大谷を比較する声も

 ライバルであるニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジ選手と比較する声もある。

「ジャッジが世代を代表する逸材ではないと言う人はいないだろうが、オオタニもまた同じ逸材だ。投手として復帰したオオタニは二刀流でプレーできるため、2人が引退した暁には、オオタニの方がより優れた選手として評価されるだろう。また、ジャッジは優勝リングを持っていないので、オオタニはより強力なロースターとしてプレーすることで、より多くの優勝リングを獲得できるだろう」

「ジャッジが明らかに優れた打者だが、オオタニの驚異的な二刀流の能力を否定することはできない」

©文藝春秋

 大谷選手の投球を守備するのにふさわしい野球選手の名前をあげる者もいる。

「リーグでベストな二刀流プレイヤーにはベストな若いディフェンダーで守備するのがいい。オオタニに対してはブライス・トゥラング(ミルウォーキー・ブリュワーズの二塁手で、メジャーリーグでの最初の数シーズンで、最も優れた守備選手の一人としての地位を確立した)で確定だ」