一方、刑期を終えて出所した由佳は、「YouTube」や「TikTok」にコスプレ系の動画を投稿している。琉月さんは「痛みに負け琉月」と、さらに事件を彷彿とさせる源氏名にして、事件の舞台となった歌舞伎町に舞い戻った。琉月さんは相も変わらず、自虐のままである。

続発するホスト絡みの事件

 ホスト絡みの事件は多い。令和5年11月5日に歌舞伎町で発生した殺人未遂事件では、23歳のホストの男が、25歳の指名客に首元をカッターナイフで刺された。

写真はイメージ ©getty

 肋骨骨折、顔面を8針縫い、尿管と膀胱を損傷──「ホストと客の色恋トラブル」だと当初はみられていたが、後に女は彼氏ではあるがヒモ状態のこの男から壮絶なDV被害を受けていたことが判明する。愛憎──大量の睡眠薬を摂取するようになった女の精神は壊れた。

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 恋愛感情に乗じて女性を物扱いする芽が、夜の世界のあちこちにはびこっている。それが痛ましい事件の土壌になっている。

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