「看護師は無視、医師なら従う」患者は多い
患者さんの中には、看護師の指示には従わないけど、医師の指示にはきちんと従う方がいます。どういうことか、実際にあった例をあげます。
採血を行う際に、「採血なんてやらん!!」と拒否をしている患者さんがいます。看護師が「採血は、病気を治す上で、大事な検査なんです!」と何回も説明しても、「やらん!」の一点張り。そこで医師に、採血を拒否されていて検査ができないことを伝えると、医師が病室まで来ました。
医師が改めて言います。「採血は、病気を治す上で、必要なんです」と。僕らが、「その説明、数分前にしたんですよ~」と思っていると、「先生がそう言うなら、やります!!」と患者さんが言うのです。この違いはなんなのかと、こちらが戸惑います。
「え??? 説明した内容はほぼ一緒だよね!?」と思うことがあります。「看護師の指示にも従ってや!」と思うこともありますが、この気持ちは一旦、抑えておきましょう。
このようなことから、僕ら男性看護師が医師と思われることで、検査や患者さんの対応などがスムーズに進むこともあるんです。
「家に帰りたい!!」と言う患者さんに対し、女性看護師が幾ら説明しても聞いてもらえない場合、男性看護師が呼ばれます。「私らじゃ無理だから、男の人から説明して!」と。
言われるがまま訪室し、「具合が悪くて入院したので、治してから家に帰りましょう!」と言うと、「先生がそう言うなら」と納得してくれるケースもあるんですよね。内心、複雑な気持ちですが……(笑)。
しかし、医師に間違われることはあっても、僕は常に、看護師としての誇りを持って業務に励んでいます。患者さんに寄り添い、心からのケアを提供することが、医療現場で最も大切だと信じています。そして、看護師の役割が、より広く理解されることを願いながら、日々の業務を大切にしていきたいと思っています。
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