ブスだからこそモテねばならぬ!
――コンプレックスを抱えながらも、どのように日常を過ごされていたのですか?
こずえ ブスコンプレックスで悩むのはつらすぎるので、そんなことで悩んでませんって感じで、開き直っていました。テレビで女芸人さんがブスをネタに笑いを取っているんだから、私もブスを受け入れて、面白さで戦おうと思ったんです。
――いわゆる「明るいブス」のようなキャラクターを目指した?
こずえ そうです。明るくて、面白い、そして「モテる」ブスを目指しました。「美人」という評価軸とは無関係に生きて行こう。でも、それはみじめだから、どうにかモテよう。ブスでもモテる人はいる。モテるという事実さえあれば、このみじめさはどうにか誤魔化せると思って、まあ必死でしたね。
――どんな努力をしたんですか?
こずえ 私、料理が得意なんですが、それはブスだから「料理で男の胃袋をつかむしかない」と努力したからです。他にも、男性に好まれる、明るく楽しいキャラを研究したり。ブスだから面白さで勝負するしかない、外見ではなくキャラで目立とう、どうにかして男性から承認されようと、えぇ、必死でした。
また、10代の頃は、外見では承認欲求を満たせないけど、勉強とか運動で認められようと頑張っていましたし、そんな自分も悪くないと思っている面もありました。
――開き直って、前向きに乗り越えて行かれたんですね。
こずえ 外見以外の部分で表面的には満たされていたので、「本当はお姫様になりたい」という自分の願望には気づこうともしませんでした。むしろ、「あんなフリフリした服着て、媚び売って、女ってイヤよね」と、本音とは逆のサバサバとした女性を演じる自分に、酔っていたかもしれません。
でも、自分のどこかに「このれでいいのかな」って気持ちはずっとありました。
