30年近く、自身の「ブスコンプレックス」に悩んでいたインフルエンサーの櫻田こずえさん(50歳)。40歳を過ぎたころ「美人は総合得」と気づき、彼女は肌、髪型、姿勢、笑顔、服、自己肯定感など美人になるための要素を磨こうとするが、かつてないトラブルが彼女を襲う…。インタビュー後編では、「ブス→美人」になるためにもがきにもがいた彼女の『戦いの記録』をお届けする。(全2回の2回目/最初から読む)
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「美人への道」は獣道だった…
――美人を「総合点」として捉えるようになったのは何がきっかけですか?
櫻田こずえさん(以下、こずえ) 代官山でおしゃれな人を見かけたときに、顔の作りだけじゃなくて、イヤリングが素敵だったり、姿勢が良かったり、ほがらかにお話ししてる姿が、「キレイだな」って思ったんですよね。で、気づいたんです。あ、美人って、総合点でできてるんだなって。
――なるほど! 「雰囲気美人」って言葉もありますよね。
こずえ 憧れの北川景子さんなら顔だけで100点で、私は1点あるかないか(笑)。でも、姿勢とか服装とか笑顔とか、ちょっとずつ点数を加算していけば、美人の雰囲気は作れる。顔のつくりだけで諦めなくていいんです。
――それからは順風満帆に美人の道を歩き始めた?
こずえ それが……心が壊れてしまったんです。美人になるハウツー本などをたくさん読んでいて、「自分は美人」と言い続ける自己暗示をしてたのですが、心が反発してしまい……。「いやお前ブスだろ!」って。
――自分の中の声が邪魔をする。
こずえ 結局、自分が一番自分にブスって言ってるんですよ。その心の声と、言動の矛盾がどんどん大きくなって、2016年に心が壊れました。寝られない、起きられない、YouTubeを12時間見るとかの生活でした。お菓子を1袋お昼に食べて、夜は食パンを1斤食べる。過食嘔吐もしてました。ブログも更新できなくなって。で、心理学にのめり込みました。
――なんと、こずえさんにもそんなことがあったとは……。
こずえ でも、高くジャンプするためには、一度どん底まで深く沈む必要があると思うんです。その時期に心理学を学んだり、カウンセリングを受けたりするようになりました。100万円以上使いましたね。
――どのような学びやセラピーが特に効果的でしたか?
こずえ 私の中で、「ブスのままでいろ」という自分と「美人になりたい」という自分が分裂していたんですが、そういった分かれた人格を統合するセラピーも受けました。特に、ビリーフリセット(思い込みをリセットする)やヒプノセラピー(催眠療法)は効果があったと感じています。
――具体的にどのような思い込みをリセットされたのですか?

