それでも彼女が「ブス→美人」を目指したワケ

――その「開き直り」の時期を経て、「美人になる」ことを目指すきっかけは何だったのでしょうか?

こずえ 2つあるんですが、まずブログを始めたことです。30代半ばで婚約破棄を経験したときに時間ができて、ふと、何かやろうかなと思ったんです。ちょうどブログで稼げるらしいって話を聞いて。じゃあ、自分のコンプレックスの鼻の毛穴について書いてみよう、と。

――そのブログが、現在の“変化”の原点だったんですね。

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こずえ 原点! そうですね。ただ、当初は美人になろうなんて全然思っていなくて、「鼻の毛穴を撲滅したい」だけで、毎日のように鼻の毛穴の接写写真をアップしてました。毛穴を焼き払うレーザー治療やエステ、サプリメントなど、30万円以上かけて分かったことは「毛穴は変わらない」ということでした。

 確かに、接近して見たら毛穴の凸凹は見えるけど、「誰もそんな近づいてあなたの毛穴なんて見ないわよ」って言った人がいて。私もそうだなって思って、毛穴への固執が消えていきました。10年と30万円もかけたのに(笑)。

 あとで気付いたことなんですが、毛穴を撲滅することは「目的」ではなく、キレイになるための「手段」だったんです。それなのに毛穴を撲滅する手段ばかりに固執してしまいました。

――2つ目の「美人になる」ことを目指すきっかけは?

こずえ 30代の頃壮絶な片思いをして、何度もフラれてやっと付き合えた彼に「もう少し顔がよかったらな」と言われまして。

――好きな人にそこまで言われるなんて……。

こずえ 当時お付き合いしていたその彼は、テレビのお天気キャスターのような女性が好みだったんですが、私はショートカットでボーイッシュな感じだったんです。彼の理想の通り自分になるために、髪を伸ばしたり、テレビのお天気キャスターっぽい服を着たりしたんですけど、全然似合っていなくて。

――いまのこずえさんなら似合いそうですが。