「医者にかかった際に、ADHDと診断されました」集団行動が苦手だった学生時代
――ちなみに高校の偏差値はどのくらいだったんですか。
波崎 高校は67とか68だったと思います。
――めちゃくちゃ優秀ですね。高校時代はどんなふうに過ごしていたんですか。
波崎 比較的真面目な性格でした。ただ、集団行動が苦手で、昼休みにお弁当を1人で食べたり、教室移動も1人ですることが多かったです。グループで行動する子が多かったので、ちょっと珍しかったかもしれません。
そんな中でも、今も仲が良い親友ができたことはすごく嬉しかったです。
――親友はどんな子だったんですか。
波崎 その子も私と同じく集団行動が苦手で、どこか考え方が似ている子です。すぐに仲良くなり、2年生でクラスが離れても、よく私のクラスに来て「おはよう!」「一緒に帰ろ~!」「教科書貸して!」と元気に話しかけてくれました。人間関係が控えめな私にとって、そのぐいぐい来る明るさが本当に嬉しかったですね。
1年生の頃には、「私はADHDだけど、たぶんあゆもそうだと思うよ」と言われたことがありました。私自身、人との関わり方や感情のコントロールが苦手で、どこか人と違うなと感じることも多かったので、そうなのかもと思って。
ただ、母に「そんなことない」と言われて、当時は診断を受けなかったんです。のちに医者にかかった際に、ADHDと診断されました。
推薦で早稲田に入学するも次第に家庭環境がストレスに…
――大学は早稲田大学人間科学部に推薦で入ります。ただ大学に入学してからメンタルに不調が出てきたそうですね。
波崎 夏までは普通に大学に通えていたんですが、秋ぐらいから、徐々に通えなくなってきました。特別何かが原因という訳じゃなくて、今まで生きてきた中での負荷というか、自分の中の負荷が限界を超えた感じでした。
――何が負荷だったんですか。
波崎 当時は理由は分からなかったんですが、2~3年たって整理していく中で、家庭環境が理由だとわかりました。何ていうんでしょう、自由がないというか。母には「今日何してるの?」「誰と行くの?」と常に詮索されたり。そういう毎日が窮屈だったんだと思います。

