神谷宗幣(そうへい)参院議員が代表を務める参政党のホームページでは、自分たちの政党をこう紹介している。
「『今の政治を変えなければ日本の未来が不安だ』と危機感を持った一般の人々が集まり『投票したい政党がないから、自分たちでゼロからつくる。』を合言葉に2020年に大企業や宗教団体などの支援のない小さな政治団体として発足。わずか2年後の2022年の参院選で奇跡的に170万票以上を集め国会議員1名が誕生し国政政党になりました。さらに2024年の衆院選では新たに3人の国会議員が誕生し、衆参合わせて4人の議員、地方議員を合わせると全体で140名の議員が所属し、全国にいる党員が信念を持ってボランティアで支える『小さいけれど力強い政党』。それが参政党です」(2025年5月時点)
既存政党には脅威に映る伸びしろ
SNSが普及し、既存政党に不満を持つ層が広がっている。そうした不満層を積極的にすくい取ることを、そもそもの結党の理念に掲げた参政党は、結党から2年後の2022年参院選で比例区の得票率が2%以上に到達し、公職選挙法などの政党要件を満たす国政政党になった。既存政党側とすれば参政党はまだ伸びしろがあるように見え、脅威に映る。
神谷代表も、手応えを感じているようだ。2024年衆院選の投開票後のインターネット番組でこう言った。
「特にNHKの討論番組に出てから、地方の高齢の方々に、参政党が認知されて、後半かなり、年配の方々からも、参政党いいね、という言葉を頂いた」
「今まで全く知られていなかったので、ちゃんと知ってもらえれば。政策はかなり他の党と色々違うところがあるので、知ってもらうとかなり議席は取れると思う」
「首相の靖国参拝」に賛成の立場
ここで参政党のイデオロギー的な特徴を考えてみたい。
利用するのは、朝日新聞社と東京大学谷口研究室による2024年衆院選の候補者の共同調査だ。比べるのは、各政党の候補者が政策ごとに質問に答えた平均値である。
