人気ラーメン店「ラーメン二郎」がSNSで「20分以内に食事を終えてほしい」旨の投稿をしたところ、炎上騒ぎとなった。桜美林大学准教授の西山守さんは「店員の愚痴レベルの話をSNSに載せてはいけないということは、過去の炎上が証明している。無関係の第三者が関わるほど、炎上は大きくなる」という――。

ラーメン二郎 府中店 小+ニンニク(写真=CC-BY-SA-3.0/Wikimedia Commons)

「20分で食べて」投稿が炎上

人気ラーメン店「ラーメン二郎」府中店が7月4日に行った公式Xへの投稿が物議をかもし、炎上が起きている。

その投稿は、券売機の下の「御食事は20分以内で、御願い申し上げます」という貼り紙の写真と共に、「最近、極端にゆっくり食べている方が増えまして、ロット乱れたりお店としても困っています。お食事は『最大』で20分以内にお願いします」というテキスト文が添えられたものだった。

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この投稿はたちまち物議をかもし、有名人も巻き込んだ論争に発展してしまった。投稿の3日後の7月7日、「ラーメン二郎」府中店はXアカウントを更新し、騒動を謝罪、問題の投稿は削除され、貼り紙も撤去する結果となった。

実際のところ、こうしたことは「よくある出来事」だ。にもかかわらず、多くの人が同じような過ちを犯し続け、炎上は起き続けている。なぜそうなってしまうのだろうか?

「20分で食べて」はSNSに投稿すべき内容だったのか

今回の問題の論点は2つある。

1.主張している内容が正当なのか
2.SNSに投稿したのは適切な行為なのか

SNS上での論争のポイントは「店側が20分での完食を求めることが正当か否か」という点だ。

これには有名人も参戦した。ラーメン二郎のファンで知られるプロボクサー・ジロリアン陸さんは、「ラーメン1杯食べるのに30分かかる人はおかしいと思いますよ。家で食べるなら自由ですが。そもそもそんなに時間をかけて食べる料理ではないかと」と二郎側を擁護した。

また、「にしたんクリニック」の西村誠司社長は、Xに「これを言うと結構、反感買うかもしれないんですけれども、文句があるなら行かなきゃいいっていう話なんで。僕は20分以内に極力食べてくださいっていうことに関しては、はっきり言いますけど、全然違和感ないです」と投稿した。