一方、格闘技イベント「RIZIN」に出場経験のある元ホストのYUSHIさんは、二郎の別店舗で店員に早く食べるように促されて残して店を出た経験を投稿し、二郎側の対応を批判した。
人によって見解が異なるからこそ、論争が起き、炎上が続いてしまうのだが、筆者は1よりは2のほうに問題があると考えている。
すなわち、主張の内容がどうであれ、客に個別に求めるべき要求を不特定多数の人が目にするSNSで声高に主張してしまったことに問題があるのだ。
頻繁に起きるサービス提供者の不適切投稿
筆者の実家は、長年にわたって零細の飲食店を経営してきた。筆者も大学生となり地元を離れるまでは店の手伝いをしていた。
客の中には、ドリンク1杯で長居する人、不愉快な言動を取る人も少なからずいた。人前では愛想よくしている親族も、裏では陰口を叩いたりしていた。こうしたことは接客業では日常茶飯のことなのだが、たまに客に直接文句を言ってしまったり、SNSに思いを投稿してしまったりする店主・店員が出てきてしまう。
2017年に「ラーメン二郎」仙台店のTwitter(現X)で炎上が起きている。初来店と思しき客に店員が小サイズを勧めたが、客は大サイズを注文し半分以上残して去って行った。そのことに対して、店舗側がXアカウントに批判的な投稿を行い、炎上状態になったのだった。
最近では、今年3月に、大阪・南港の大型商業施設ATCシーサイドテラス内に設置されていたストリートピアノの利用に関して、「南港ストリートピアノ」の公式Xアカウントが、「練習は家でしてください」などと利用マナーに関する注意喚起の投稿を行って炎上状態になった。
店員同士で愚痴を言うくらいなら問題ない
かなり前のことになるが、2012年、通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイの社長(当時)の前澤友作氏が顧客のツイートに反論して炎上したことがある。
送料と手数料の高さを批判する顧客のツイートに対し、前澤氏は「ただで商品が届くと思うんじゃねぇよ。お前ん家まで汗水たらしてヤマトの宅配会社の人がわざわざ運んでくれてんだよ。お前みたいな感謝のない奴は二度と注文しなくていいわ」と強い言葉で反論し大炎上状態となった。前澤氏は謝罪をし、その後送料無料化を実施する羽目となった。