俳優の岡田龍太郎さん(31)が6月8日、SNSで「令和6年度司法試験に合格しました」と報告し、話題になった。25歳の時に『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日系)で仮面ライダーバルカンを演じ、27歳だった2021年9月に『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS系)第10話への出演を告知して以来、3年9カ月SNSでの発信を断っていた岡田さん。
仮面ライダー俳優→司法試験合格というと華々しいサクセスストーリーに見えるが、本人の口から語られたのは、意外にも「挫折」の人生だった。
――25歳で早稲田大学を卒業して「仮面ライダーゼロワン」に出演し、その後もドラマや映画に出演していましたが、芸能活動を休んで司法試験の勉強に専念しようと決めたきっかけは何だったんでしょう?
岡田龍太郎(以下、岡田) 仮面ライダーの仕事が全部終わってちょっと空いたタイミングで、急に「俺はどうなっていくんだろう」って不安になったんですよね。
――俳優としての将来に不安があった?
岡田 それももちろんですけど、「自分の人生で回収されていない部分が多すぎるんじゃないか」という思いがあったんです。大学で法律を勉強したことが宙に浮いているというか、あの延長線上でもっと人のために何かできるんじゃないか、それを本腰入れて始めたらいいんじゃないか、という声が自分の中で出てきていたんです。
「勉強は始めたけど、『絶対に受かるまで帰ってきません』と言い切る勇気がなかった」
――精力的に活動していたところから急に音沙汰がなくなったので、心配されているファンの方もいました。休業宣言的なことをしなかったのは理由があったのでしょうか。
岡田 「司法試験の勉強をします」って発表できるほど最初は自分の中で完全に固まっていなくて、ふわっと勉強しはじめたという感じなんです。なんとなく勉強は始めたけど、「絶対に受かるまで帰ってきません」と言い切る勇気がなかったというか。
――最後のSNS更新が2021年9月でしたよね。
岡田 そうですね、その辺りから勉強を始めて、2022年の4月からは都内のロースクールに通い始めました。
――数年ぶりの学校生活はどうでしたか?
岡田 もう28歳でしたし、ほとんど勉強しかしていなかったですね。しかも僕は家ではあまり勉強できないので、かなりの時間大学の図書館にこもっていました。ロースクールで1人だけ社会人経験がある年の近い友達ができて、そいつと2人で朝10時に集合して夜まで、みたいな感じでした。

