Appleの「AirTag」そっくりの紛失防止タグがダイソーから登場しました。持ち物に取り付けておくことで、どこにあるのかをiPhoneから探せるようになる便利なアイテムです。Apple純正のAirTagは実売4000円台なのに対し、ダイソーの製品は1100円と格安で、ユーザの間では「ジェネリックAirTag」などと呼ばれていたりもします。
もっとも、実際にはAirTagと機能差があり、同等の使い勝手とはいかないようです。今回は筆者が購入した実機を使い、設定から、実際に置き場所を探すところまで、AirTagとどのような違いがあるかを見ていきましょう。
ダイソーの「紛失防止タグ」。持ち物に取り付けると、どこにあるのかiPhoneから探すことができる便利グッズです。1100円という格安がゆえ、4月の発売以来入手困難な状況が続いています
質感、電池……「安さ」にはワケがある
まずは外観および基本的な使い方から見ていきましょう。
サイズは1辺40ミリちょっと、5.7グラム(電池除く)という軽量ボディ。中央付近のボタンは電源のオン・オフに使用します
AirTagが円形であるのに対して、ダイソーの製品は菱形に近い形状をしています。裏側にフタがあり、そこにAirTagと同じコイン型の「CR2032」電池を入れて使用します。金属製で質感も高いAirTagと異なり、ダイソー製品のボディは樹脂製ゆえややチープで価格相応といった印象を受けます。
左がAppleのAirTag、右がダイソーの紛失防止タグ。ダイソー製品は樹脂製で、ややチープな印象を受けます
厚みはダイソー製品(右)のほうがわずかにありますが、おおむね同等と見て差し支えありません
CR2032電池を入れて使用します。AirTagと異なって電池は同梱しておらず、別途購入する必要があります
iPhoneへの登録方法は、AirTagと「ほぼ同じ」
iPhoneの「探す」アプリへの登録手順は、おおむねAirTagと同じです。検出した製品に名前と絵文字を設定すれば、所在をマップ上で表示できるようになります。「バッグ」や「財布」など、取り付ける対象の名前をつけておけば見分けがつきやすくなるでしょう。
「探す」アプリを開き「その他の持ち物を追加」を選択します。「AirTagを追加」ではないので注意(左)。近くにある製品をスキャンします(中央)。見つかると、製造元の型番が表示されますので、確認して「接続」をタップします(右)
製品を取り付ける対象を指定します。今回はバッグに取り付けるので「バッグ」としました(左)。マップ上で表示するための絵文字を選択します(中央)。ひもづけられているAppleアカウントが正しく表示されていれば設定は完了です(右)
iPhoneの「探す」アプリでリストから登録した製品を選択すると、現在地を表示します(左)。サウンドを再生して置き場所を特定したり、置き場所までの経路を表示したりできます(中央)。経路を表示したところ。マップアプリと連携し、置き場所までの移動手段を表示しますので、回収までの時間や距離が一目瞭然です(右)
マップ上での位置表示に加えて、「探す」アプリからアラームを鳴らすことで、目に見えないところにあっても、どこにあるかが音で分かります。誰かがiPhoneを近付けた時に連絡先を相手の画面に表示できるほか、他の人にも探してもらえるよう、共有設定も可能です。
紛失した場合は「連絡先の情報を表示」「持ち物の位置情報を共有」などの手段を用意しています(左)。iPhoneをかざすと電話番号やメッセージも表示できます(中央)。紛失場所の位置情報を共有し、ほかのユーザに探すのを手伝ってもらう機能もあります(右)