在外勤務だと、国内勤務の本給をもらいつつ、2つ目の給料として在外勤務手当がつく。この手当は勤務地によって大きく異なり、インドやアフリカなどの途上国は「不健康地」とされ、そこに勤務する“健康上の不利益”の分、給料が増やされる。
その点、私の赴任先のインドはかなりの不健康地なので在外勤務手当が増額され、国内の本給と在外勤務手当を合わせた額は年収ベースで鎌ケ谷市長給与と同額ほどになった。
「市長の月給」はどうやって決まる?
市長の月給は条例で決まっている。鎌ケ谷市長は90万円。年2回のボーナスは年間で月給の約5カ月分だ。
月給とボーナスは条例で決められているので簡単には変えられない。変えるには議会での議決が必要だ。
19年間の任期中、90万円より増えたことはない。市長と議員の給料を増やせば、「自分たちの分だけ増やしやがって」と市民から批判が来る。選挙を気にする立場としては、批判が怖くてなかなか上げられない。
一方、減らすのは容易だ。減らすことに怒る市民はいない。在任中に何度か減額したことがある。1つは、市の財政が厳しく行革に取り組んだときで事情が事情だからこれはしょうがない。
しかし、不本意ながら減額せざるをえないこともあった。
台風予報が出ているにもかかわらず、市の幹部が飛行機で旅行に行き、問題になったのだ。マスコミが報じたことで市民からも批判の声があがり、監督責任を取って市長の給料を3カ月間、毎月10%カットすることにした。
「はぁ? こっちは悪くないのになんで給料が減らされるの?」
市民より怖い妻からの抗議に、たじたじとなった私は何も言い返せなかった。
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