6年先の卒業式にも出られるように担当課長に予定の組み換えを依頼したのだ。職員にとっても、市長の予定は早いうちに決めたほうがよい(もちろん、6年後も市長でいる保証などなく、私の依頼に職員は意外そうな顔をしたが、予定の組み換えに対応してくれた)。

 というわけで、私は娘の小学校卒業式にも市長として出席した。ただ、入学式では私の存在を誇らしく思った娘も、思春期を迎えつつある卒業式では気恥ずかしく思ったようだ。

その後、娘は…

 卒業式では、生徒が一人ずつ立ち上がり、それぞれに教師や親に感謝のメッセージを読み上げた。ついこの前の入学式ではちょこんと椅子に座っているだけだった娘が堂々と発言するのを見て、安心するとともに胸が熱くなった。

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写真はイメージ ©getty

 鎌ケ谷の大半の子どもは小学校を卒業すると同一学区内の中学校に進学する。

 しかし、娘だけは親の事情でお別れになる。娘は淡々としていて、さほど悲しみを表すふうでもなかったが、ひとりの親として少しだけ胸が痛んだ。

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