観ている間ずっと、呼吸が浅い状態が続いていた
──映画を初めて観た時の感想は?
菊池 撮影期間の1カ月は心が苦しくて、すごくつらかったのですが、改めてやっぱり「つらい」と感じました。原爆で亡くなった方々のことを思い出すと、もう涙すら出なくて……。苦しくて呼吸が浅い状態が上映中ずっと続いていました。
小野 私も日菜ちゃんと同じで、客観的にはまだ観られないので、もう少し時間を置いてから、劇場へ足を運んでみたいと思います。
川床 本作をご覧くださった方が、どう受け取り、観終えた後何を考えるのか、楽しみな気持ちもあります。多くの方にこの映画を観ていただきたいです。
写真=深野未季
菊池日菜子:スタイリング=石川淳、ヘアメイク=猪股真衣子 (TRON)
小野花梨:スタイリング=伊藤彩香、ヘアメイク=森下奈央子
川床明日香:スタイリング=中井彩乃、ヘアメイク=吉田美幸
『長崎―閃光の影で―』
7月25日(金)長崎先行公開
8月1日(金)全国公開
STORY
1945(昭和20)年、長崎。看護学生の田中スミ、大野アツ子、岩永ミサヲの3人は、空襲による休校を機に帰郷し、家族や友人との平穏な時間を過ごしていた。しかし、8月9日午前11時2分、長崎市上空で原子爆弾がさく裂し、その日常は一瞬にして崩れ去る。街は廃墟と化し、彼女たちは未熟ながらも看護学生として負傷者の救護に奔走する。救える命よりも多くの命を葬らなければならないという非情な現実の中で、彼女たちは命の尊さ、そして生きる意味を問い続ける──。
STAFF&CAST
監督:松本准平/脚本:松本准平 保木本佳子/原案:「閃光の影で―原爆被爆者救護 赤十字看護婦の手記―」(日本赤十字社長崎県支部)/出演: 菊池日菜子、小野花梨、川床明日香、水崎綾女、渡辺大、田中偉登、呉城久美、坂ノ上茜、田畑志真、松尾百華、KAKAZU、加藤雅也、有森也実、萩原聖人、利重剛/池田秀一、山下フジヱ、南果歩、美輪明宏(語り)/日本/2025/109分/配給:アークエンタテインメント/©2025「長崎―閃光の影で―」製作委員会
菊池日菜子(きくち・ひなこ) 2002年生まれ、福岡県出身。20年より女優活動を開始。映画『私はいったい、何と闘っているのか』(21年)、舞台「醉いどれ天使」などに出演。映画『月の満ち欠け』(22年)では第46回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年の出演作は、演劇「ライチ☆光クラブ」(25年)、 映画 『か「」く「」し「」ご「」と「』(25年)など。
小野花梨(おの・かりん) 1998年生まれ、東京都出身。ドラマ「嫌われ松子の一生」(06年)でデビュー。『プリテンダーズ』(21年)で長編映画初主演を果たす。映画『ハケンアニメ!』(22年)で第46回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年の出演作に映画『片思い世界』(25年)、NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(25年)など。
川床明日香(かわとこ・あすか) 2002年生まれ、福岡県出身。14年「第18回ニコラモデルオーディション」グランプリ受賞。雑誌「nicola(ニコラ)」の専属モデルを務め、CM「積水ハウス」で注目を集める。主な出演作に映画『ピア~まちをつなぐもの~』(19年)、『室町無頼』(25年)、NHK「虎に翼」(24年)など。

