「コンプレックス」は最大の武器

ヒィロ 人の目を気にするよりも、自分自身でかっこいい、かわいいの基準を持ったほうがいいと思います。例えばダイエットをしても、自分では努力しているのに、他人から「全然変わってないじゃん」と言われて落ち込む人が結構多いんです。でも、自分が自分を褒めてあげなくて、誰が褒めてくれるんですか。皆、自分に厳し過ぎるのではないでしょうか。

――辛い経験を乗り越えていくためには、何が大切だと思いますか?

ヒィロ 僕自身、色々な方の引きこもりの経験談を見ることがあります。すると多くの人が、かわいくなったりカッコよくなったりして、「自信が持てるようになった」「コンプレックスを抜け出したから今がある」と仰っているんです。

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 僕は、“引きこもり”から、ヴィジュアル系のバンドマンになることで、“人間”に変身しようとしました。でも、一生消えないコンプレックスを抱え続けています。

 小学校に行かなくなった日から現在まで、不安を感じなかった日は1日もありません。今でも自分のことを「気持ち悪い」と感じるときもあります。だからこそ、もっと頑張りたい。コンプレックスは美容をするうえで最強の武器だと思っています。みんなコンプレックスを消そうとしすぎです。誰かの成功体験なんて、遺伝子や運が一人ひとり違うのだから、意味はありません。それよりも、自分自身がいいと思うものを見つけて、それに近づこうとすればいいんです。

 僕は「変わらないといけない」と言いたいのではなく、自分がやって楽しかったことを伝えたいだけなんです。「悩んでいるより、ヴィジュアル系バンドでも何でも、やってみたほうが楽しいよ」って。

――ヒィロさんの今後の目標は何ですか?