「予約困難なサロン」ができるまで
ヒィロ SNSを使った宣伝に力を入れました。元々、美容について発信していたXアカウントのフォロワーが1万6000人を超えていたのですが、エステサロン専用のアカウントを新たに開設しました。そこでお客様に口コミを投稿してもらうために、心から満足していただけるよう、常に120%の施術を心がけました。
エステでは、80%まで施術をした時点で、お客様の顔は変化しているんです。そして100%の施術をすると満足してくださり、120%の施術を尽くすことでリピーターがつき、さらに周りの方に広めてもらえるようになります。
これはバンドマン時代に経験したことで、ライブで120%のパフォーマンスをすると、ファンが次回のライブに友人を連れてきてくれました。
また営業時間後には、夜中まで友達のバンドマンに無料で施術をして、SNSで口コミを発信してもらいました。それが終わると、朝方までSNSで宣伝です。それを繰り返していると、段々と評判が広がり、メディア取材も増えました。そして半年後には、毎月の予約枠が一瞬で埋まるようになったんです。
――「予約の取れないエステ」を実現したんですね。今後の展開はどう考えていますか?
ヒィロ 多店舗展開や、人を雇って予約枠を増やすことは考えていません。なぜなら、僕が誰かに雇われたとしたら、絶対に手抜きをすると思うからです。店を増やせば、やる気のない従業員が出てくるでしょうし、僕と同じだけの熱量を持って伝えられるはずがないと思います。フランチャイズや、大手グループへのお誘いもありますが、「Dear Lily」は渋谷の1店舗だけと決めています。
――太っていたことでイジメられた経験があり、現在は美容業に携わる立場から、容姿について悩む人が増えていることをどう思いますか?
